第二回 ライフリンク自殺対策シンポジウム

「自殺を防ぐために いま私たちにできることとは」
〜 緊 急 提 言 自 殺 対 策 の 現 場 か ら 〜



日時) 2005年5月30日(月) 午後4時〜5時 *開場は3時45分
場所) 参議院議員会館 第一会議室
      〒100-8962 東京都千代田区永田町2-1-1
定員) 100名(結果的には206名の方が参加し、多くの方に立ち見をお願いせざるを得ませんでした。また尾辻厚労大臣にもご参加いただきました。 


【趣旨】
「自殺大国ニッポン」。いま日本が、世界からそう呼ばれているのをご存知でしょうか。
ネット自殺や過労自殺、借金苦による自殺など。日本で自殺する人は一日におよそ100人を数え、6年続けて年間3万人を超えています。既遂者の10倍に上ると言われる未遂者も、大切な家族を突然の自殺で失った自死遺族も、その多くが心に深い傷を負いながらケアを受けられずに孤立を強いられています。「苦しみの末の自殺が、新たな苦しみを生み出す」という悪循環に、社会全体が陥っているのです。

しかし、自殺予防対策は「緊急の課題」と言われ続けながら、依然として立ち遅れています。
02年には厚労相の諮問機関が『自殺予防に向けての提言』をまとめ、「自殺予防センターの設立」や「社会的・包括的な自殺対策の実施」、「未遂者および自死遺族への支援」などの必要性を訴えましたが、縦割り行政の弊害もあって、いずれも実現できずにいます。
民間でも、幾つかのボランティア団体などが対策に乗り出していますが、どれも社会的な広がりをもつには至っておらず、活動は草の根レベルに留まっています。自殺はタブー視されがちでプライバシーの問題も絡んでくるため、民間だけでできる対策には当然限界があるのです。
官民において、そうやって自殺対策が進んでいないがために、世界的には「自殺は減らすことができる」と言われながらも、日本では自殺の問題が日々深刻化しているのが現実です。

今回のシンポジウムでは、自殺未遂者や自死遺族の体験談に耳を傾けながら、「自殺による悪循環」を断つために何を為すべきかを考えていきます。また様々な分野で自殺対策に関わっている方々に「現場からの提言」をしていただき、フィンランドが国を挙げて取り組み効果を上げた例なども参考にしながら、社会的な対策の実現に向けて必要なことを確認していきます。
志を同じくする人たちが立場も分野も越えて集まり「提言」を行うこの機会が、社会的・包括的な自殺対策を日本で実現させていくための、確固たる足がかりになればと願っています。




【プログラム】
4:00-4:30  第一部 「体験談」

    ▼佐藤久男さん(61): 元中小企業経営者で自殺を考えたことも。
    ▼60才の主婦: 昨年2月に夫が過労で自殺。

4:30-5:00  第二部 「緊急提言 自殺対策の現場から」

    ▼佐藤まどかさん(親の自殺を語る会・大阪) 「自死遺族支援の現場から」
    ▼西原由記子さん(東京自殺防止センター) 「自殺未遂者ケアの現場から」
    ▼団野克己さん(弁護士・佐賀) 「多重債務者対策の現場から」
    ▼本橋豊さん(秋田大学教授) 「地域における自殺対策の現場から」
    ▼清水康之(ライフリンク代表) 「自殺総合対策の実現に向けて 国への提言」

    ▼コーディネーター 西田正弘(ライフリンク副代表)

5:00-  「会場での意見交換・質疑応答」